フィンガージョイント

2022年8月29日

8月もあと少し。秋の気配が感じられます。
近ごろ暗くなると、コオロギの鳴く声が家の中に居ても聞こえてきます。
特にうるさくなく、趣を感じられる癒し系サウンドなので、最近の筆者のおやすみBGMになっています。(とても落ち着くのですぐ寝られます)

今年の十五夜は9月10日らしいので、虫の音を聞きながらお月見できたら風流だな、と考えています。

8月21日の北海道新聞の一面に、道産材の需要が高まっていることについて記事が掲載され、当社についても取り上げていただきました。

輸入材から国産材に需要が切り替わり、中でも道産材の需要が高まっているという内容で、そうした状況に対応するため、当社が工場を新設している点が注目され、記事にて紹介されました。

現在、当社グループである道北ハウジングシステム協同組合の敷地内にて、フィンガージョイント専用の工場を建設中です。

フィンガージョイントとは?

Finger Joint(指状の継ぎ手)という名前の通り、指同士を組み合わせるような形にジグザクとした加工をし、材同士を組み合わせる方法。

フィンガージョイントのメリットといえば、
規格に合わない短い部材同士をつなぎ合わせ、長い材を製造することができる
という点に大きくあり、以下のようなメリットがあります。

【メリット】
① 今まで使えなかった部材を有効活用できるため、歩留まりも上がり無駄が軽減される

② 強度が大きくなる

① 今まで使えなかった部材を有効活用できるため、歩留まりも上がり無駄が軽減される
⇒ 現状、針葉樹は規格があり、その規格の大きさにならなかったものは、利用できません。
ですが、フィンガージョイントを用いることで、今までは使えなかった規格外の部材をつなぎ合わせ、規格の材として利用することができます。

② 強度が大きくなる
⇒ 接合部がフィンガー状になることで接着面が大きくなり、摩擦力の高まることで強度が大きくなります。

現状、構造用集成材ラミナをフィンガージョイント加工により接合する方法は、製造基準などの規格化が正式に行われていますが、通常の製材に関しては規格化はされていないようです。

しかし、近年の木材の需要の高まりなどを受け、構造用のフィンガージョイント材の製造基準が検討されている模様。

規格化が進み、フィンガージョイント加工がより普及していけば、今まで使えずにいた材が活用されるようになり、CO2削減など環境への負担軽減にも繋がりながら、木材業者の利益にも繋がっていくかと思われます。

また、こうした無駄がない「有効利用」的な視点だけでなく、
構造的に見て、フィンガージョイント加工をした方が、強度性能が高い木材を製造できるようになる、という点にも注目が集まっているようです。

「無駄なく」「高性能な」木材を製造できるようになる、というのは一石二鳥ですね。
今後のフィンガージョイントの動向にも目が離せません。

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