2022年6月24日
お待ちかね、新人の活動報告です!
先月の5月30日に、佐呂間にある社有林に調査に行ったようです。
雨の中の調査だったようですが、とても楽しんでいたことが写真でもよくわかります。
実際に調査に行った、素材山林課の沼田さんが感想レポートを書いてくれました。
【佐呂間社有林調査】素材山林課 沼田
わたしが所属している素材山林課では、製材やチップ工場へ丸太を仕入れる業務を行っています。
今回14年ほど前に取得した、佐呂間社有林の調査を行いました。
佐呂間は北海道網走東部にある町村で、網走東部は人の手によって作られた人工林が46%、風や動物が運んだ種が目を出し、自然の力だけでできた天然林が54%と、天然林が比較的多い地域です。
(平成27年度策定、網走東部森林計等の概要より)
実際に調査を行った場所には、77年生の天然林が生えていることが森林調査簿に記載されていました。
現代では77年もの間、人の手が加わっていない天然林は珍しいので、私自身、調査がとても楽しみでした。
調査は社員6名で行い、20×25mの区画を2つ作り、区画内全ての樹種特定と立木の太さの計測を行いました。実際に山奥に行くと私が今までに見たことのない40㎝以上になるナラやセンが真っ直ぐに生えていて、その立木の歴史や、それらを創造する山に偉大さを感じました。
現地調査を継続して行うことで、社有林に生えている木が最大限活きる時の伐採時期を見計らい、後世に続くような持続的な活用方法についても勉強していきたいと思いました。
課題と感じたところは、広大な敷地で調査が行き届かない点です。
東京ディズニーランドより広い約70haに及ぶ社有林をすべて社員で調査するのは困難なため、上記のような方法で調査できたのは0.05ha分でした。この調査から得られたデータから、社有林全体のおおよその現状を推測するのですが、少しデータが足りない気がしました。
事務所に帰ってきてから、私が大学生の時に利用していた生物多様性センターの自然環境調査Web-GIS(http://gis.biodic.go.jp/webgis/index.html)を閲覧すると、日本全国の植生図が掲載されており、社有林の地域もどんな樹種が生えているのか全体を知ることができました。
ここから更に当社の情報技術に特化した課と協力し、「この社有林には○○の樹種が○○%ある」といったように見える化ができれば、佐呂間社有林に限らず全ての社有林がより正確かつ簡単に管理できるのではないかと考えました。
更に今後は山林所有者の高齢化により、森林所有者や境界が不明になって放置される林地が増えることが予測されています。行き場に困った山林を有効活用できるのも当社の強みだと考えているので、そうした社会問題にも目を向けつつ日々業務に取り組んで参りたいです。
沼田さん、ありがとうございました。
日々、様々なものを見て体験して、自分がこうしたいと思ったことを大切にしながら、経験を積んでいってもらえたらと思います。
筆者も機会があれば、山の踏査に参加したいです😊