木のはなし-樹木図鑑

道産材 - 針葉樹

トドマツ マツ科モミ属

葉先がくぼんでおり、触っても痛くない。
葉は短く、裏面に白い2本の線(気孔帯)がある。

灰褐色で滑らかである。
地衣類が付着し、美しい模様のようになることが多い。

辺材、心材ともに黄白色。
木理は通直で、軽く軟らかいため、加工は容易である。
主に建築構造材、他には器具、工芸加工に利用される。

トドマツは独特の香りがあり、エッセンシャルオイルとしても利用される。
このトドマツの精油成分が、花粉や大気汚染物質を無害化する効果があるという研究結果があり、利用が期待される。
また、葉には脱臭効果もあり、幅広く、無駄のない利用が可能な樹種である。

カラマツ マツ科カラマツ属

葉は短く、柔らかい。
秋には黄葉し、日本の針葉樹で唯一落葉するのが特徴。

長い枝では生え方がらせん状になり、
短い枝では数十本の束になって生える。

縦に細かく裂けて、剥がれる。

年輪がはっきりしており、肌目は粗い。
本質的にらせん木理(ねじれる)をもつ性質がある。さらにヤニも多く、若木は嫌煙されがちであった。
成木になるとらせん木理は穏やかになるが、無垢材としてよりも集成材として利用されることが多い。

防風林として植えられることが多い。
成長が早く、住宅用材としての重要が見込まれ、60年代にかけ多く植林された。
ヤニや割れなどの問題が多いが、近年その利用に注目がされている。

アカエゾマツ マツ科マツ属

葉は柔らかく、葉の長さは短め。
葉の断面はひし形になっている。
葉の付き方は互生。
葉先は若干とがっている。

樹皮は名の通り赤み帯びる。
老木は亀甲状に裂けて剥がれる。

材質が均等である。
ピアノの響板として利用される。
建築材として好まれたが、近年の資源枯渇のため楽器や高価な用途に利用される。


道産材 - 広葉樹

ミズナラ ブナ科コナラ属

倒卵形で鋸歯。葉柄が短い。
カシワよりも鋸歯がとがる。

不規則に縦に裂け、剝がれやすい。

強度があり、硬いが加工が容易。
木目が美しく、高級家具や器具材、床板などに用いられる。
また、洋酒の樽材としても有名。

シラカンバ カバノキ科カバノキ属

三角型で、鋸歯がある。
ダケカンバより測脈が少ない。

樹皮が白く、皮が剥けやすい。
黒い「へ」の字のような模様がある。
北海道を代表する木のイメージがある。

木目が緻密で硬い。
木目は美しいが、欠点が多いことや、径の小さいものが多いことで、パルプ材や民芸品としての需要が多かった。
最近では、道産材としての魅力が見直され、家具材や内装に使用されることが多くなった。

ウダイカンバ カバノキ科カバノキ属

倒卵形だが、基部が丸く食い込みハート型になる。
細かい鋸歯である。

シラカバよりも緑がかっている。
多数の横線が入っている。

材として優秀で、マカバと呼ばれる。
外観が良く、加工性にも優れている。
赤み帯びており、建築材、高級家具材、楽器材に利用される。

ハルニレ ニレ科ニレ属

倒卵形で重鋸歯。
葉形も基部も左右非対称。
表裏の両方に毛がある。

灰色を帯び、縦に細かく裂ける。

重く硬い。
家具、器具、楽器材などとして用いられる。

寒さに強く、整った美しい樹形になる。
エルムと呼ばれ、北海道のシンボルのような木である。

セン(ハリギリ) ウコギ科ハリギリ属

カエデのような掌状葉
葉をちぎるとウコギ科の香りがする

樹皮は暗褐色で、名の通り棘が多くある。
深い縦の割れ目がある。

色が白く、板目面の光沢や年輪が美しい。
木目が粗いため加工しやすく、内装材、家具材、器具材などに用いられる。
オニセンとヌカセンに分かれ、用途が異なる。
材がキリに似るのが名前の由来である。

〇オニセン・・・黒褐色(加工に向かず、沈木として利用される)
〇ヌカセン・・・木肌がなめらか(軽く軟い。加工しやすいため建築材、家具材として利用される)

ヤチダモ  モクセイ科トネリコ属

羽状複葉で葉先は鋭くとがる。
小葉の基部に茶褐色の毛が生える。

白灰色。縦に深く裂ける。

硬く弾力性に富む。
成長が良いと重厚になり、成長が悪いと軽くなる。
重厚なものは運動用具材、軽いものは家具材として利用される。

寒さに強く、耐水性がある。渓流沿いや湿地によく見られる。

イタヤカエデ  ムクロジ科カエデ属

鋸歯は無く全縁。
波打っていることが多い。
基部にのみ毛が密生している。

灰色の樹皮で、縦に裂ける。

年輪は目立たない。
肌目は滑らかで、美しい杢をもつことが多い。(鳥眼杢、波杢、縮れ杢など)
やや赤みがある色味をしている。

エゾヤマザクラ  バラ科サクラ属

倒卵形で鋸歯をもつ。
葉先は長く、とがる。
葉柄にはイボ状の密腺が見られる。
春にはピンク色の花を咲かせる。

灰色帯びた樹皮の色に、多数の横線が入るのが特徴。

心材と辺材の差がはっきりしている。
心材は褐色、辺材は黄白色帯びている。
虫害を受けやすく、ピスフレック(傷跡を修復した跡である小さい斑点)が多数見られる。

その他 針葉樹

ヒバ  ヒノキ科

うろこ状の葉で、丸み帯びている。
ヒノキとよく似ているが、裏面の白い気孔帯が、葉全体に広がっているのが特徴。ヒノキでは気孔帯がY字型になっている。

縦に裂ける。
スギやヒノキに似るが、ねじれながら成長するのが特徴。

強度、耐久性があるため、住宅の土台に用いられる。
辺材と心材の差はあまりなく、肌目がなめらか。

 

キタゴヨウ  マツ科マツ属

名前の通り、葉は5本で一組になっており、葉先がとがる。
葉の断面は三角形になっているのが特徴。(指でコロコロ回せる)

樹皮は暗灰色でうろこっぽく、剥がれやすい。

一般的なマツよりも柔らかくて軽い。
家具や彫刻、仏壇、建具など様々に利用される。